2019-01-01から1年間の記事一覧
今年観た映画作品一覧 汚れた血(DVD) MAUVAIS SANG (Leos Carax) Trailer ポンヌフの恋人(DVD) 映画『ポンヌフの恋人』予告編 ぼくは天使ぢゃないよ(DVD) ぼくは天使ぢゃないよ ハイ・ライフ ロバート・パティンソン主演、それはもっとも危険な人体実…
というわけで1枚追加で描いた。こっちの絵は筆ペンでなく、プレピー万年筆を使った。
今年はとりあえず、4枚だけ描いてみた。実は、ほかにも2枚つくったのだけれど、絵がひどすぎて棄ててしまった。 もしかしたら、あと2枚、つくるかも知れない。けどいまのところ、これだけ。
Sum Shepard "Motel Chronicles"/ City Lights 1982 * 本書は映画「パリ、テキサス」に原イメージを与えたとして知られている。けれどもわたしがこの本を知ったのは、大阪難波のジュンク堂で偶然眼にした、青山南の「旅するアメリカ文学」での紹介と引用だ…
まだ10日だというのに、1万を切ってしまった所持金よ。その冷ややかなまなざしよ。熾きに立つたよりないおれよ。幻影よ。あらゆる神々に見棄てられたもののための祈りよ。どうしたらおれは生活できるようになるのか。 先月の金なし生活の反動か、またしても…
* すべての訓示をやぶり棄てたときから、 そうしてふたたび滝のおとが失せた あまりにねぐるしい、 にんげんの家で だれもが耳を 欹てる たったひとりぼくは廚で麺麭を焼いてる だれかが庭で黄葉を踏む たしかに滝は枯れてしまったんだ。 * 斑鳩の空にいま…
霜月も終わりを始めて 死にそうなほど酒を呑みたくなったある日 送られてきたレポート文におれは楽しみを見つけたよ きみは確かこう書いていたね 〈空中を飛行する脳──それも人間のである──が目撃されている.先月末にイングランドはウェールズ地方にて当地の…
ふけてゆく夜 のうちがわ おれという犬のくそ のような叡智にはかならず 休息の欲しいときがある しかしろくでもないものが宿った左の手 をもちいていくら電話の古く黄ばんだ 回転式ダイアルをまわしても 通じた回線をむこうにおれの欲しい眠り について註文…
おれが夜 の充分すぎる そのたわくえに魂しい を清められているみぎり 日の本は愛痴から生まれでた 屠与太の自動車(うんこ)がその犠牲者の血と 脂で臭う車体をわが戸口にすべりこませて突如 冬枯れの町がひびわれくだけてしまうような 冷たい警笛をぶちか…
ビルかげに枯れ野をみてはたちつくす 長子ふと喪われゆく冬の根を掘る 敗れものほおばる葡萄味は灰 老木のよじれに昏き笑み児は 光り零す給水塔の頂きが うつしよよ暈をかむせよ明けの地へ 声なくてひとりの月のわかれぎわ 鉄条網鉄扉へ閉じしイエスのいっぴ…
ふなかげの淡さの陽炎午睡して 踏む浪や月のかたちに触るるまで 夏の夜に灯台守が泳ぎ着く 海見ては孤独のありか確かむる 廃屋の佇む秋よ尻屋崎 朽ちる家営みもまた暮るるのみ 去るときを地平のなかの棟とせる わがうちの愛猫秋の茎を咬む 冬瓜のあばらに游…
狐火に降る雨寒夜男来ぬ 飛びかたはなめらかならず鴎の画 画のうちの木工ひとり休息なし 古本と少女はひとつ過ぐ冬の 初冬の男たずさう表紙絵は時化て 灯火のいろいろのみか画面の都市 凪失わば飛ぶそらあらず一羽の青年 飛ぶそらもあらず精神病棟の冬 おも…
今月はきびしい。のっけから5万も蕩尽してしまい、喰うのにも困った。幸い、知人から金を借りられたり、ちがう知人から野菜を送ってもらったりで凌いだり、そしてきょうは炊きだしに並んだ。まったく久しぶりのことだ。そのいっぽう、ネット料金の請求書が3…
春を皆兎唇のごとき少女らは 密会のまぼろしばかり葉の桜 花ぐもり羞ぢを生きてか夜露落つ 蝶番はずれて訪ふ夜の雨 ゆふれいの足美しき裏階段 鋪道満つしずくやひとの群れみせて 裏口に歌声低くdoorsは ソーダーの壜よりあはれ群れなぞの 鉄路踏みをんなひと…
十一月 猫がはるか 地上に走つている 暴きたてられてやまない ものが黒から到着と出発 を同時刻に描きだす午后 だつた──おれは救貧病院 のあたまのうえに立ちながら みずからを曝すための自画像 について見えない停車場 から発想を待機していた それはあらゆ…
12月2日「産経新聞」夕刊、第三文明および文芸社の広告より つまらない室の まつたくつまらない夜 ふたつの新聞広告を見ていて それもくだらない ことなのに眠れないあたま が長い時間を与えられたために 考えさせられる たとえばこれ── 人類にとつて「善」…
中降りのなかをおまえは立っていたね。時刻を確かめながら午后を全身に浴みてほほえんでいた。ちょうど仕事を終えてのところ、雨衣のうちがわにたくさんの死に顔を匂わせておまえは雨のなかにいた。 雨は言の葉をそのおもてをなめらかにしてくれる。そのした…
少しづつひらかれるまなこを ふたたび去つていくものは 手のひらへ あるいは風のなかへ落ち 現れてくるのは青と黄の格子 二月のかもめがゆつくりとかすめ あらたな軌道を知らす これが朝なのか夜なのかもわからず きゆうにかれが立ち上がると 見知らぬひとび…
* 草の枕の、 初霜の光るを なにとぞお納めくださるよう 再度申し上げる あなたのおまざしのなか わたしめの、 ふとどきな熾きなぞ、 忘れ給ましめ、 かりそめの、 歌。 * おれはおまえのまなざしを避けて遠ざかる、桜桃 たしかにさっきまで足を鳴らし 愉…
頬を打て 小径から冷めた霧の、 遠ざかる、 みそひともじの歌声は、倫理の、 呼びかけと はらからのうらぎり うつくしい児や、 《まなざしの》 うらめしい児や、 《まなざしも》 みてぐらとともにおまえの日の戯れも、 火のなかへ焚べてしまえ、 藤袴。 石は…
名づけられたものの、冥福を祈ること、なんて雨よりもただしい文法で、たおやかななにかにつつまれて、濁る靱帯 さてわたしは行動様式の変換を求めて、いなづまのやさしい句読点に悩みながら、またしても解体現場に落ちる木片の旅情 やがて、噫、ここが体言…
いまでもこの場面を路上で叫ぶものがいる 幾晩も眠れない夜を送った 夜のほどろにはそんな人間ばかりががらくたみたいにいる いまのわたしがどうなっていくのかを観察しながら 燃えあがるスカートを眺める 水鳥が死んでる 片手には斧、 もう片手には愛が咲く…
11/01-5 今月は先月末の欠乏の反動で散財。酒に酔って金を喪った。この時点で5万遣ってる。 11/06 映画を観にいくつもりが酒でだめになる。届いたリュックがカメラ用だったことがわかる。飯を仕入れる。巨きな軍用リュックを背負って。夜、でかいサイズのも…
* かの女らのけもののような黒髪のなかにわずかな町も枯れゆく なぐさめてみればいいよと声放つ木々のあいだを駈けるくるぶし 繋ぐ手のなくてひとりの10月を終わりたりいま竈にくべおる ただ見つむこと罪深くあればいい秋の終わりの黒帽をふって 樫により冬…
最初にこの場所にアクセスしたのには'10年のことだった。夜更けの娼婦街を歩きながら、丸窓をアイコンにした。わたしにいえるのは友だちとはせいぜい夜のいとなみのよううなようだ。多くのひととつながった。わたしに友だちといえるのは夜学のそれだった。'…
* ついに登場、35歳の壁 * アンリ・ミショーは「ぼろ屑」で《わたしのような人間は、隠者として生きねばならぬ。その方がましなのだ》と書く。シオランは「告白と呪詛」で書いてる、《人間は、年を取れば取るほど、回心すべき目標がなくなっていく》と。 …
* 歌集に3つの注文が入った。心ある物好きなひとがいるもんだとおもう。けっきょくひとつの歌集を編むのに15年もかけてしまった。まあ、あまり真剣でなかったとううのもあるし、おれが晩生で、歌をちくることに理知的なにもかが欠けていたのかも知れない。…
けっきょく放りだしてしまった、 借りてきた本のすべてを おれという痴聖のなかにあった知性はすべて、 赦されず、癒やされず、どっかへいってしまって、 パークサイド・モーテルのいかがわしいマネキンたちと一緒になって、 灯りのなかに突っ立ってるかも知…
* 今月は、あと¥23,000しかない。というのも見栄を張って歌集を50部も刷ってしまったからだ。短歌なんざ、売れるわけがない。しかも価格設定は¥2500と来る。いまの世にそんな酔狂なものに銭をやれる人間などいない。けっきょく歌集のほとんどは歌誌にむり…
火柱を跨ぐ少女や秋白し 夜ぴって書き終わらないト書きある 訓戒受けまっすぐに蛙喰う ぬばたまの夢よ凾にてわれひとり 支那人の店員われを着服す けもの草質草旅草草枕 パセリ散り屍肉のうえを湯気あがる 花々を弔いながら楡死せり 暗がりの読経の声と夕餉…