みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

世界の終わり

* 暗がりの道で迷子にならぬようきみの手を引く幽霊の声 時にまたひとり裁かれながら立つ図書館まえの駅の群衆 チョコレートバー淋しく齧る午后の陽よいまだなにも了解せず 秋の水光れるなかを走り来て憂いを語る少年もゐる ジューサーのなかの果肉が踊りだ…

たとえばぼくが鰊だったら

error code:721 コピー用紙のうらに書かれたおれの調書が 夜に発光するさまを12インチのフィルムが捉える ものがみな逆さにされた室で、 朱い内装のなかで男が、 朱いベッドのうえで泣いてる こいつはだれなんだ? やがて男の妻がやつをなだめる 「どうして…