みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

クール誕生

for O ことばのなかではどこだってゆける──19歳のぼくはそうおもっていた するとこの世界はどの現在をたどっているのか──40まぢかのおれはおもう 乾いた助辞と接続詞をやりながら、わたしはやってきた 迷いと索漠のなかで準急列車が梅田にむかっている わた…

ぼくの電話

ずっとのあいだ、 ぼくの電話は沈黙している 当然だれからも声がかからない だれかがぼくを知っているはずのなに 親しいひとすらもぼくにはない 羽のような塊りが浮遊する午後の窓 電球を数える子供の声がどこからかしている それでもぼくの電話は黙っている…

Culliner Wharf in Heaven

www.youtube.com www.youtube.com for m 悪夢を謳う儀式をやめられないでいるトラッカーとともに ぼくはモー・タッカーのドラミングを聴いている どうしたものか、かの女が左利きにおもえてしまう さっき尋問のようにつづく高速道路を抜けようとして、 誕生…

夜の中心地

* ふるい納屋にしつらえられた祈祷台からひとりの女がジャンプする 1920年代の、イギリス製で、オーク材 スパークしたあらゆる過去が、 ひめられたものを悉く暴露する だれかが扉を叩く だれかがそれに答える 長い祝日のなかで冬の花だけが 夏の予感の…

He Said

存らしめよ、かれはいった ばかな、そんなばかな、 たわごとはたくさんだっておれは応えた 芝生のうえを通過する鈍行列車や、 ハイカーたちのあいだを縫って、 交通網はさびしい だれがだれを裁くのか おれが鯖を捌くのか ひらかれた天戸のなかで ふるえてる…

見世物小屋の私生児たち

www.youtube.com 産まれてからずっと、 わたしは逃げつづけてきた 幾度もいくども素足で階段を上った あたりまえのことができず、 踊れない腰つきで、 ステップを踏む いくつもの咎を塩素で洗い流し、 見世物小屋の私生児たちを見限った そのつもりできょう…

おれの徒然〈06〉

01/12 1時、床に就く。夜中、左足の痛みがひどい。散歩のせいか。やはり靴が合ってない。朝、激痛で眼醒める。まだ8時まえ。おれは歩くことさえできないのか。テキスト入力のレスポンスが遅い。9時に医者、きたむら内科にいくことにして朝餉の支度。喰う。そ…

おれの徒然〈05〉「成人式」篇

www.youtube.com 01/07──予感 ★ 1時に床に就く。音楽が一瞬聞えた。だれかが室にいるのかも知れない。だれもいない。たまたま廊下を歩いたやつのスマホから流れたものかも知れないが、ドアの音はなかった。鍵が開いてた。ようやく寝つこうとしたとき、電話が…

H氏への書簡〈02〉

www.youtube.com ★ いやはや、信じがたいほどに混迷した年末年始を迎えました。いろいろと失敗を繰り返し、いまはようやくblogを更新したところです。正直、タイピングが覚束ない。またしても酒にやられています。本はいろいろと入手したものの、内容が入っ…

PERFECT DAYS

www.youtube.com www.youtube.com ★ ようやく酔いが醒めた きょうで6日か 年末年始は前後不覚だった とにかくひどい浪費 ¥10,000以上も酒に使った 4日なって映画『PERFECT DAYS』を観た ヴェンダースは『だれのせいでもない』以来だった 少しの冒険も赦さな…