みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

2019-12-01から1ヶ月間の記事一覧

今年観た映画&観られなかった映画+1

今年観た映画作品一覧 汚れた血(DVD) MAUVAIS SANG (Leos Carax) Trailer ポンヌフの恋人(DVD) 映画『ポンヌフの恋人』予告編 ぼくは天使ぢゃないよ(DVD) ぼくは天使ぢゃないよ ハイ・ライフ ロバート・パティンソン主演、それはもっとも危険な人体実…

ぞく・年賀状づくり

というわけで1枚追加で描いた。こっちの絵は筆ペンでなく、プレピー万年筆を使った。

年賀状づくり

今年はとりあえず、4枚だけ描いてみた。実は、ほかにも2枚つくったのだけれど、絵がひどすぎて棄ててしまった。 もしかしたら、あと2枚、つくるかも知れない。けどいまのところ、これだけ。

サム・シェパード「モーテル・クロニクルズ」1982年

Sum Shepard "Motel Chronicles"/ City Lights 1982 * 本書は映画「パリ、テキサス」に原イメージを与えたとして知られている。けれどもわたしがこの本を知ったのは、大阪難波のジュンク堂で偶然眼にした、青山南の「旅するアメリカ文学」での紹介と引用だ…

死ぬほど退屈

まだ10日だというのに、1万を切ってしまった所持金よ。その冷ややかなまなざしよ。熾きに立つたよりないおれよ。幻影よ。あらゆる神々に見棄てられたもののための祈りよ。どうしたらおれは生活できるようになるのか。 先月の金なし生活の反動か、またしても…

きらきら(2018)

* すべての訓示をやぶり棄てたときから、 そうしてふたたび滝のおとが失せた あまりにねぐるしい、 にんげんの家で だれもが耳を 欹てる たったひとりぼくは廚で麺麭を焼いてる だれかが庭で黄葉を踏む たしかに滝は枯れてしまったんだ。 * 斑鳩の空にいま…

正午(2009)

霜月も終わりを始めて 死にそうなほど酒を呑みたくなったある日 送られてきたレポート文におれは楽しみを見つけたよ きみは確かこう書いていたね 〈空中を飛行する脳──それも人間のである──が目撃されている.先月末にイングランドはウェールズ地方にて当地の…

不眠(2009)

ふけてゆく夜 のうちがわ おれという犬のくそ のような叡智にはかならず 休息の欲しいときがある しかしろくでもないものが宿った左の手 をもちいていくら電話の古く黄ばんだ 回転式ダイアルをまわしても 通じた回線をむこうにおれの欲しい眠り について註文…

吉報(09/11/04)

おれが夜 の充分すぎる そのたわくえに魂しい を清められているみぎり 日の本は愛痴から生まれでた 屠与太の自動車(うんこ)がその犠牲者の血と 脂で臭う車体をわが戸口にすべりこませて突如 冬枯れの町がひびわれくだけてしまうような 冷たい警笛をぶちか…

桶水の冬

ビルかげに枯れ野をみてはたちつくす 長子ふと喪われゆく冬の根を掘る 敗れものほおばる葡萄味は灰 老木のよじれに昏き笑み児は 光り零す給水塔の頂きが うつしよよ暈をかむせよ明けの地へ 声なくてひとりの月のわかれぎわ 鉄条網鉄扉へ閉じしイエスのいっぴ…

をとこ来ぬ

ふなかげの淡さの陽炎午睡して 踏む浪や月のかたちに触るるまで 夏の夜に灯台守が泳ぎ着く 海見ては孤独のありか確かむる 廃屋の佇む秋よ尻屋崎 朽ちる家営みもまた暮るるのみ 去るときを地平のなかの棟とせる わがうちの愛猫秋の茎を咬む 冬瓜のあばらに游…

鴎の画(2015)

狐火に降る雨寒夜男来ぬ 飛びかたはなめらかならず鴎の画 画のうちの木工ひとり休息なし 古本と少女はひとつ過ぐ冬の 初冬の男たずさう表紙絵は時化て 灯火のいろいろのみか画面の都市 凪失わば飛ぶそらあらず一羽の青年 飛ぶそらもあらず精神病棟の冬 おも…