みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

CQB [re:make]

またも過古の曲をリメイクしました。歌詞はまったくちがうものになりました。歌のほうはじぶんの曲なのに上手く歌えず、近々、ボイストレーニングに通うつもりです。 CQB [re:make] / 中田満帆 「CQB」capo=1F FM7 Csas4 CM7-9 Am7 FM7 C9/13 涙が 枯れて夜…

不安――あるいはボールの行方

* 猟銃の発射音が聞えた。北野の高台のほうからだった。たしかに聞えたはずだのに、だれも110番に電話をしないようだった。とはいえ、おれもしなかった。猪でも撃ったのかも知れない。時間は10時半、すっかり明るくなった陽差しのなかで、おれは窓をあけ、…

1984年のピープ・ショウ[re:make]

1984年のピープ・ショウ / 中田満帆 「1984年のピープ・ショウ」capo=1f Dadd9 E7sus4 Dadd9 E7sus4 Gadd9 あたらしい車で ひなびた町走る 幽かな おもかげ 求めてさまよう Dadd9 E7sus4 Dadd9 E7sus4 Gadd9 かつてのいまごろは戯れ暮らしてた かの女のなに…

秋ひらく

ふゆぞらに天女来たりぬ督促状 眉痩せる少女の靴がぬめりたり 死せる繭生まれるまえに罰せられ 狐飛ぶ夢見たるや地平線 妬心もてふりむくことの無粋かな 向日葵やせんずり掻いて濁りたり こんぺいとう世界の充ちる音聴く 茜差す世界婦人は臍を嚼む 狂犬病予…

ニンフたちの晩餐

* ロバート・フロストに目をやりながらも、湊谷夢吉の唄を聴きながらも、森夫は退屈し切っていた。やれることがあまりない、ほとんどない。手の施しようのない人生を冬が横切っていく。表の公園は静かで、たぶんだれもいない。アパートの3階からはラブ・ホ…

夢のなかの同窓会

* たまらなくなって、おれは懐いだす、朝の早い時間を走る軽トラックの車窓、回収量の進歩を褒めてくれた業者の男、新聞紙と一緒にビールを何本もくれた、両手のない老人、おれにやさしく、身の振りを案じてくれた禿げ頭の老人、作業中に見つけた、ひとりの…

あたらしい本をだします

来年、1月より新作を出版します。チャップブック詩集「それはまるで毛布のなかの両手みたいで/詩群2019」、画集「"gone" mitzho nakata / paintings works : 2003-2019」です。ネット及び委託販売で限定的にだす予定です。よろしくお願いします。 予価は¥8…

無声物との対話

遊具走るひざかりのなかで子らに取り残されながら 貨車眠る過ぎるあまたの夢々を並べ替えては棄てる戯れ 帰宅せるわがアパートの排水をいま流れゆく空蝉たちは 素粒子に分解されて悲しめど生誕以前の神の業なし 他者の比喩ばかりがまかるガード下少女のひと…

週末のラジオ

* 散水機が回転しながら水を撒き、青い芝のうえに曲線を描きつづけている。真昼のこの町もすっかり秋になった。母さん、聞えますか?――いままさにむかいの犬が吠え、やがて交尾の喘ぎが聞えて来ます。あなたがぼくの犬を棄てにいった夜、あなたの眼ン玉めが…

消費者

* 《気づくと、おれは腹を押さえながら傘を差して、元町は、裏通りのガード下まで歩いてた。雨が激しかった。血はそれほどでてない。いまならまだ助かるというのにそこらで酒を呑み、最期に残ってる薬を3つもキメる。たまらない陶酔感と、刺激臭、そしてじ…

悪魔の私娼

* のらりくらりと中指を突き立てながら、その男はおれの標的となるべく、ポーカーテーブルの端っこから、こっちにむかって右手のナイフをふりあげた。けれども生憎のところ、おれのほうが早く、やつの右手を蹴りあげて、やつが壁に背中を預けた一瞬、腹にフ…

少女にも魂をください

* むかしの夢日記を整理しながら、酒を呑んでた。きょうは土曜日。いつもの通り、7番から9番までのレースをAーPATで買った。単勝を1点、複勝を2点買って、なんとか凌いだものだ。勝率は大したことない。おれはビギナーだったし、競馬についての知識すら、1冊…

灰語

しらたきのように両手をすり抜けるきのうのような経験があって、 ゆくえなど知らぬふりしてものはみな遠のくばかり秋のはじまり 両足を放りだしては炎天のむこうの街のまぼろしばかり やがて灰となるすべての愛をムンクに添えて歩くゆうぐれ 貨車眠る夜のほ…

草木図鑑

山河ゆく背嚢ひとりたずさえて故国の春に咲かんとす 花薺みどりの恐怖訪れてわれを招くは青い戦車か 失える鍵よみずから沈みゆくさらば春の日――葉桜並木 サンドバッグが死体のように横たわるボクサー地獄のほとりの水よ ソーダ水弾けてひとり地にかけりわれ…

a missing person's press カタログ

わたしが主宰する出版局「a missing person's press」の出版物を紹介します。今週末の文学フリマ大阪でも販売する予定です。 ampp-001 38wの紙片 ×絶版ampp-002 for MISSING/The magazine Vol.01 ×絶版ampp-003 38wの紙片[second edition] ISBN978-4-990950…

写真集、出版します。

'02年から去年までの作品を収めた、写真集を秋にだします。10、11月を予定してます。50部限定です。内容は45ページ。縦組みです。ほんとうは横組みでだしたかったのですが、製本直送では横綴じは受けつけていないので、それに従いました。機材は、smena08、,…

うきわれ

* きみがまだ耳清らかなる少年のときをおなじくわれはさまよう 敵は遠くおれのなかから死者たちが戦場へゆく永久のごとくに 汗しぶく春の真午の運動よまだ若き青年のくるぶしを待つ 午后過ぎてに妬心のままに暮れなずむぼくの心臓だれに見せよう 春畑の深き…

8月/aug

08/01 深夜3時を過ぎて床に就く。12時50分に起きる。燕麦。日記をブログとnoteに投稿。東映特撮動画を観る。きょうはギターの練習はしなかった。間食に鯖缶。夕餉にフジッリ。ほとんどなにもしなかった。ブログで3人が読み、noteで7人が読んだ。ただソレダケ…