みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

黒い聖母像

かぜに嬲られながら 立ちならぶ信号燈に被いをかけた 知り合うことのない貧民たちが テペヤクの丘のうえで聖母を守るために教会を建てる 聖母は悪魔のおもいつきか それともかれらを征服者に代わって守護するものなのか 霊場にしつらえられた祭壇のうえで 微…

詩劇

与えられた奇蹟のなかで互いの不出来を突き合う みながみな見えない軛に支えられて生きるのは テレビジョンの磔刑、そしてインターネットの拷問を愛するため 透明性のないガス・スタンドで情報を供給する従業員たちが、いっせいに制服を脱ぎ棄てる 打ちのめ…

omaenanka, omaenanka! [second demo]

omaenanka, omaenanka! [second demo] / mitzho nakata 「omaenanka, omaenanka!」 おまえなんか おまえなんか おまえなんか 鯖になっちまえ おまえなんか 鱗みたいだな おまえなんか 気に喰わないんだ 聖人のように ぼくを見下して 反吐を嘔きかける いつま…

110フィルム

すばらしい被写界深度で 110フィルムが映しだすのは少年時代のぼく そのぼくがカメラを持ってさまよう もちろん、かの女を求めて ぼくが友衣子に抱くおもいは尖ってて痛いんだ 遠く聞える汽車の汽笛 路地裏を姦通する大陸鉄道の軌道が、そして血が、なみだの…

「七星闘神ガイファード」1996年

* この番組を本放送で3度ぐらい見ている。第8話「宿命の対決!」と第15話「復讐の赤いバラ」、最終回だとおもう。当時のわたしは小学6年生だった。そのときは大した感想もなかったが、先日あらためて全話観たので、書いていこう。 * 本作はWikipediaにある…

からっぽの朝のブルース

水葬の喇叭の合図おかしみいざないながら骸を放る 天わずか触れる指あり午后はるかひろがるばかり冬のきら星 蝶番喪う夜よ木箱持て歩きさまよう子供たち来る つづきのない夢のなかにて眠れるをいま醒めてゆくかたわらの犬 ひとがみな憑かれて去りし道半ば老…

がらすの衣

あまざらす布地のうえをきれぎれに光り降りたる寒き汎神 カチガラス見下ろすなかを帰りゆく学生鞄の少女の犯意 道まぎれつつあり冬草に足をとられて転ぶ太陽 為すすべもなくてあまりにうつくしい麦の色したきみのうなじは かつてまだ夢などありしときおもう…

闘牛

愛しいものがみな去ったときにおれは口遊む あらゆるときがときの文壇された幻影であるのを祈って、 ピカッ、そしてドール はじまりと終わりが手を繋ぐとところで待ってる なにを? きみを?――かげがかげに終わらないすべてのときを願って、 すべてがひらく…

衝突

なにもかに激しく取り憑かれることがある 赦されないものに激しく憑かれることもなる ぼくは国道の架線でぼく自身を見喪った それも母国よりも激しい主語や述語で ぼくをなぎ倒した どうだろう? ぼくのなかでインターゾーンが目醒めるとき、 バラードを読む…

2020年に観た映画&見逃した映画

*観た映画篇 ジョン・デロリアン(元町映画館) デロリアン開発の裏にある真実…『ジョン・デロリアン』予告編 まわり道(レンタル) Falsche Bewegung (1975) Trailer テリー・ギリアムのドン・キホーテ(シネ・リーブル神戸) 映画『テリー・ギリアムのド…

12月/DEC

12/01 午後外出。西灘へ。職場見学。ナカノ商会の入ってる倉庫。業務スーパーの商品の仕分け。けっきょく断る。交通費をもらって帰る。帰りしな、シアナマイドが入ってるというのに酒を呑んでしまう。駅の便所で嘔く。 12/02 眼鏡のフレームを買う。 12/03 …