みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

散文

犬を裁け──来月の出版物

来月の出版物です。過去に書いた中篇小説と、いままでエッセイから完成度の高いものを撰んで収録しました。小説『ソクラテスという名のポン引き』は収録見送りです。いつか、だれかがリライトしてくれたらとおもっています。 www.seichoku.com

文章における美意識、あるいはそのほかに対しての射精(2011)

ひさしぶりに現代詩フォーラムを見て 特に意味はないが、この文章を元同級生ハセガワ・マイに捧ぐ ほんの少しのおふざけと息抜きのために あるいは悪文の手本にどうぞ ちくしょうめ。雨がやんでしまった。雨のリズムを糧にしてものを書いていたというのにだ…

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと」

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと」 #わたしの2022年 大したこともできないまま過ぎてしまった。映画はほとんど観てない。本も読んでない。くだらない消費行動の累積。そして金欠。ベッドをようやく買い、ガットギターを買った。あとはなにも…

9月の海はクラゲの海

www.youtube.com www.youtube.com * もはや、9月である。最近、ほとんど本を読んでない。7月に買ったライオネル・ホワイト「気狂いピエロ」も数ページ捲っただけだ。というわけで今月は森山大道のフォトエッセイ、「遠野物語」しか買わなかった。本棚はいっ…

サヨナラ、8月、また来て9月

www.youtube.com * 正直、今月は碌なもんじゃなかった。7月中、断酒と節約が上手くいっていたせいか、歌誌が上手くできたせいか、その反動で飲酒に奔り、浪費に奔ってしまったのだ。当然、離脱症状もひどかったし、原因不明の体調不良にも悩まされた。耳だ…

びしょ濡れアリスちゃん

www.youtube.com ウクライナの問題は、はっきりとわれわれのなかの敵を見つけてくれる。数年前のグレンコ・アンドリー氏の警句は決して遊びではなかったということだ。反戦デモの甘さを軽々しく超えてミサイルが飛ぶ。戦争があるということは裏で儲けている…

深夜便を待ちながら

www.youtube.com 懐石とは寒期に蛇紋岩・軽石などを火で加熱したもの、温めたコンニャクなどを布に包み懐に入れる暖房具(温石)を意味する。──Wikipedia「懐石」より https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%87%90%E7%9F%B3 * 懐石という辞の語源をむかし曹洞…

天体妄想(2)

映画「パリ、テキサス」シナリオ付写真集 同 * あるひとから、稲垣足穂を読み直すようにいわれて読んでいる。あるひとというのはもちろんわが師、森忠明そのひとだ。今月、第2歌集・準備稿(上巻)を送ったものの、かれは一切評価しなかった。「また一から…

疫病時代の夢(not found : story)

* 欲しいものはつよい繋がり、あるいは拳銃。モーゼルあたりがきっとぼくには似合うだろうと当りをつけた。すべての女は、男からまともな頭を奪い去ってしまい、それきり帰っては来ないということに、もう15年以上も悩んでるのはたぶん、ぼくが過ぎ去ったこ…

天体妄想(1)

www.youtube.com www.youtube.com * Don't call me "past". ('cause) I wanna live to "now" * 夢の断片にいくつかの扉があり、黒人の運転手は窓から垂れた腕で、車体を叩きながら急発進する。女は慌てて、札束を外套に包んで車を追いかける。ハマナスの唄…

だからといって、うれしいわけじゃない。

画像は画像です。 お題「#この1年の変化」 こういったキャンペーンに与したことなんか、1度たりともなかった。いまは金もないし、空腹と不安のなかにいる。いつものように月の終わりは惨めなおもいをしなくちゃならなかった。今月はくだらないポルノサイトの…

階段

* 外階段の半分に腰かけて、人生を降りる口実ばかり考えていた。生まれてからずっと、考えてきた。居場所をつくること、見つけることに疲れ、もはやなにもかもがうんざりさせる。男にも女にも嘲られ、親にも姉妹にも理解されず、ただただじぶんの不出来を呪…

断章

* おれはTwitterで、ほかの詩人たちと繋がろうとしない。ひとと繋がることになんら、神聖なものを感じたりはしない。鬱陶しい決まり文句をお互いに嘔いて、これからはじめる道連れになんら花を咲かす気にも、おれにはなれない。糞づまっているからといって…

悩める多芸無才

* ともかく、いつもいろんなものに手をだして、手を焼いて、身を焦がしてる。好きなものがいろいろとあって、道をひとつに絞れない。小説、現代詩、短歌、写真、音楽、絵――そのなかでひとり蜷局を巻いてる。いったい、なにがじぶんを幸福にしてくれるだろう…

短歌をたどる道

* '02年だったとおもう。国語の授業で短歌をつくることになった。当時車谷長吉などを読み耽っていたじぶんは業がどうのとかいう気どったものを提出した。そのあと、高校生歌集というものに教師からを参加を求められ、1首のみだした。反応はなかった。姉が嘲…

夜になると鯖は・・・(ツイキャス反省会)

* 今月もあと2日で終わる。それでも自粛要請はつづく。もはや自粛とはいえず、強制と相互監視のなかに巻き込まれてしまってる。あるところでは県外ナンバーの車を攻撃したりして、まったくぶさまな国に生まれたものだと痛感させられる。とりあえずは残り少…

きみに読む物語はない。

* きみがどこでどうしてるかなんて、おれにはわからない。ただ多くの物事が中止や延期にやられ、たった1年の見通しすらも立たないということだ。だれかが呼び鈴を鳴らしてくれることを待ちわびながら、ここにいる。果たしていつになれば、檻の犬みてえな生…

ニューキャッスルの与太者たち──生きづらさの情報開示請求(3)

○愛着障碍と承認欲求 新幹線無差別殺人についての記事を読んだ。かれがいかに居場所のない、愛情の憶えのない人間かがわかる。そして浮浪者になろうとしたり、自殺しようとしたり、少年院に入ろうとしたり、この世のそとへでようと足掻きつづけていたことを…

ニューキャッスルの与太者たち──生きづらさの情報開示請求(2)

自画像(2010) ○広汎性発達障碍(LD、ADHD、ASDほか) 20歳をとっくに過ぎたころから学習障碍という辞に出会した。たぶんネットの掲示板だったとおもう。ニュース記事がそんなものがあることを伝えていた。読んでみると身に憶えがあった。おれはずっと計算…

ニューキャッスルの与太者たち──生きづらさの情報開示請求(1)

○精神病者としての遍歴──まえがき あなたはこれまで何度、精神科病棟に入院しただろうか。おれは、8回だ。これはアルコール専門病院も含めての数である。じぶんのなにが問題なのか、その原因はなにか、それを治すにはどんな方法があるのか、どんな思考法があ…

青い種子は太陽のなかにある──ジュリアン・ソレル

ほとんど同時に何件もの求人に応募して蛸足状態だった。おとついになって家電量販店での仕事が決まったものの、週払いは原則やってないという。はじめの1ヶ月のみ、申請ができるが、その手順がややこしい。日曜日、月曜日と勤務はするものの、ほかの案件に手…

no future for me

今月はきびしい。のっけから5万も蕩尽してしまい、喰うのにも困った。幸い、知人から金を借りられたり、ちがう知人から野菜を送ってもらったりで凌いだり、そしてきょうは炊きだしに並んだ。まったく久しぶりのことだ。そのいっぽう、ネット料金の請求書が3…

facebookへの短いお別れ

最初にこの場所にアクセスしたのには'10年のことだった。夜更けの娼婦街を歩きながら、丸窓をアイコンにした。わたしにいえるのは友だちとはせいぜい夜のいとなみのよううなようだ。多くのひととつながった。わたしに友だちといえるのは夜学のそれだった。'…

ヴィクトリア様式の古便所

* シャシンについて序章 * おれがまず手にとった父のカメラだった。それから小学6年生の修学旅行でトイ・カメラを買った。110フィルムを使用するやつだ。こいつで卒業記念に写真を撮りまくった。でも現像してみれば、ちゃんと写ってるものは数枚しかなく、…

バナナな日

* ニュースレター廃止に寄せて * おれの書くものをどれだけの人間が好んで読むのかはわからない。おれのなにがもっとも受け入れられるのかも、あいかわらず、よくわかってない。ニュースレターはやめてしまった。登録者は14人だけど、開封率がわるい。たっ…

おれのノート/来年の予定とともに

* デモ音源の録音は終わった。全5曲。あとはCDの原盤とパッケージづくり。たぶん来年になるだろう。音源は30枚ほどつくって、半分を売り、もう半分をオーディションに送ることにした。ベルウッドか、フォーライフあたりがいいなとおもってる。来年、まずは…

SEALDsと居酒屋甲子園と感動ポルノ

3年まえのある夜だった。わたしは瘋癲病院にいた。通算7回めである。本を読んでいた。ロバート・キヨサキのベストセラー本だ。「貧乏父さん、金持ち父さん」である。大した本じゃない。テレビはうるさく、くだらないし、書くこともなく、ただ読んでいた。そ…

母の日には生ベーコンを

* いっておくが語ることは大してない。気分のままに書き散らして、《そこ》になにかあるように見せる、おれからのプレゼントだ。いまは金がない。だから気が立ってる。無駄遣いをしたのは、きのうのおれ自身だ。だから胸くそがわるい。というわけでこいつを…

おれにだって死にたいときはあったし、うつろなときもある

頭に充電器をぶちこみたい気分だ。長篇小説はほとんど泥沼、入稿した端からまちがいが見つかる。けっきょく1万5千の損だ。それだけあれば椅子だって買えたというのに。きょうになってようやく最終稿。予算さえ赦せばもっと余裕のある文章をかけただろう。頁3…

陳腐なる、救いようのないものについて

* たとえばわたしが24のとき、はじめての膵炎で入院していたときだ。病室のテレビで堀北真希のドラマ「イノセント・ラブ」の第1話をたまたま見た。田舎から不幸な理由があって堀北は上京し、ハウスキーパーの仕事に就くも、同僚の宮崎美子(だっけ?)にか…