みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

死ぬほど退屈

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 まだ10日だというのに、1万を切ってしまった所持金よ。その冷ややかなまなざしよ。熾きに立つたよりないおれよ。幻影よ。あらゆる神々に見棄てられたもののための祈りよ。どうしたらおれは生活できるようになるのか。
 先月の金なし生活の反動か、またしてもアルコールにやられてしまった。いまさらになって抗酒剤を呑み、酒をやめた。きのうはホテルの仕事に面接へ。決まったにもかかわらず、キャンセルしたくなった。たぶん、今日中に電話を入れるだろう。大急ぎでイベントの仕事を入れた。評判のすこぶるわるい、オーガスタという派遣にすがってしまった。当然のこと、そういった仕事は服装やらなんらにうるさい。とにかく金がすぐに必要だった。郵便口座にPC購入のための積み立てが2万ある。そいつには手をつけたくなかった。ただでさえ、連続飲酒になってしまったのに趣味に金を遣ってしまった。べつに対して欲しくはないはずの本や、DVDになんかに。おれは愚かだ。けつに火がついてる。
 だれかがスポンサーになって欲しいという妄念。金に対するゆがんだ認知。月はじめに酒を呑むということは破産への第一歩だ。それだというのにおれはこんなことを繰り返してる。ほとんど自殺だ。パーティは終わった。あとに残るのは死ぬほど退屈な毎日だ。きのうはなけなしの金で映画を観た。「JKエレジー」。詳しいことは検索してくれ。おれは主人公にどうも惹かれなかったし、流れ作業みたいに物事が起こり、感情が発散されるだけにしか、見えなかった。脚本や設定にも細かい穴が空いてるみたいだった。わるい映画とはいえないが、物足りなかった。室に帰って鶏胸肉とアスパラガスをソテーして喰った。そしてきょうだ。予定では16時に面接だ。翌る日からイベント(まだ確定してない)。会場に着いたとたん、直前で門前払いを喰ったという証言もあるし、まったく金にならないまま帰らされるのを考慮に入れて挑む必要がある。なにがどうなるのか、わからない。とりあえず、ゲンスブール「死ぬほど退屈」をお聴きください。

 


Serge Gainsbourg - Ce mortel ennui (1965)

 

 今年はとにかく金を無駄にしてきた。それもからだにわるいアルコールでだ。とにかく耐えるしかない。きつい勉強代だったとおもうしかない。ところで町田康が断酒して、それをエッセイにしてだしたというツイートを見かけた。インタビューを読んだ。

danro.asahi.com

 こんなことが書いてあった。

「強い刺激に慣れていると、飽き足らなくなってどんどん刺激が強くなっていく。それで脳が麻痺して、何がいいのか悪いのか分からなくなっていたと思います。刺激をなくして『人生そんなに楽しくもないよね』と思って寂しく生きていると、そんなことが嬉しいんですよ。だから別に虚無的になる必要もない、そんなに悪くもないよと」

 いずれエッセイも読もう。いまは金がない。あしたの仕事はまだ確定してない。汚水を啜るような生き方のなかで、なにをどうするかを考えてる。それが砂であれ、麦であれ、おもしろいものが見たい。もしもおれに期待するひとがいあたら、食料でも送って欲しい。ここまで堕落すると、ひとに縋ることがあたりまえになってくる。どうしたものか、労咳と辛苦のなかで、せめてもの光りを求めて書く。金が入ったら、あたらしい作品を書こう。そうすることでしか、他者に報いる方法はない。いったい、おれは作家なのか──おれは言葉なのか?──そんなことは知ったことじゃない。

 けっきょくあしたの仕事はまちがいだった。そもそも求人情報の記載がまちがってた。ほかの仕事を勧められたが、大阪なので断った。早朝の大阪にたどり着く自信がない。というわけで、またも可能性を減らしたというわけだ。次はあさってだ。朝の8時に埋め立て地の野外音楽堂いきだ。

 

※今月、買ったもの(特別、欲しいわけでもないのに)

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