みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

2018-01-01から1年間の記事一覧

冬、未収録の詩作品を公開します。

冬頃、未収録詩作品をPDFで無料配布します。現在、編集中です。表紙つくりました。絵は’03年の朗読ライブ「地団駄ライブ! 朗読ビート!」のものです。若干ですが紙本もつくります。本書を荒木田義人に捧げます。

告知、詩画集と詩集、そして絵画作品の販売

あたらしい作品を販売することになりました。受注生産です。絵についきましては希望者にカタログを送ります。

サマー・ソルジャー(今月の歌篇)

(PV) サニーデイ・サービス - サマーソルジャー それは天気のせいさ──サニーデイ・サービス「サマー・ソルジャー」 * 生命の理やぶりそれほおどにきみと会いたき夏のはじまり 水たまり飛び越しながら光りつつ最后のひとつに加えられたし ソーダ水の残りの滴…

どうしてかれが蒟蒻なのか、そのとき、わかりませんでした。

*空想はイメージです。 とうとうわたくしも34歳と相成りました。最近はずっと小説にとっくんでます。けれども反文学を志しながらわたしのなかには映像ばかり。以前に映画監督ジム・ジャームッシュの《英文学を専攻していたが、書くものがどんどん映像的にな…

よりかからないでください。──極私的・エレファントカシマシ小論

エレファント カシマシ II アーティスト: エレファントカシマシ 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン 発売日: 1988/11/21 メディア: CD クリック: 2回 この商品を含むブログ (20件) を見る 《よりかからないでください》──これは、'88年「PATI-PATI」…

小説を書くうえでの悩み(pt.2)

6/24 小説「犬を裁く日」。第一稿完成。まだ28枚しか書いていない。あと50枚はいる。これから風景と回想と独白を入れる。不条理小説としてイベントが足りないようにもおもう。あとバックストーリーをもとにしたものを入れる必要がある。たんに回想だけでなく…

小説を書くうえでの悩み

いまは「文學界」新人賞にむけて中篇を書いている。今回は伊丹十三の「「大病人」日記」を参考にして、映画シナリオの書き方を流用している。三幕+序章という形式。シノプシスを書き、本文にまず場所を書き、それから科白だけを入れる。そのあと簡単でみじか…

学歴というもの──マミー石田を再考する

そういう享楽的な諸君の姿を見ていると胸糞が悪くなります!──セリーヌ「死体派」 かつてマミー石田という男がネット上にいた。おもに「高卒者」を嘲笑するためにアジビラまがいの投稿を繰り返していた。かれには追従者もあったし、かれのサイトには共犯者も…

フィリップ・ジアン「ベティ・ブルー」'85年

ベティ・ブルー―愛と激情の日々 (ハヤカワ文庫NV) 作者: フィリップディジャン,三輪秀彦 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 1987/08 メディア: 文庫 クリック: 1回 この商品を含むブログ (2件) を見る フィリップ・ジアン「ベティ・ブルー」'85年Philippe D…

「そのころ鱗ついて考えてた。それがこの髪型に結びついたわけです」(本人談)

* 長篇小説「裏庭日記/孤独のわけまえ」はようやく校正が終わった。今週発送する。それでだめなら短縮版をつくって賞にでも送ろう。最近はずっと校正と読書に浸かってほかのことはなにもしてないと来る。そろそろあたらしい作品を書き始めなくてはならない…

母の日には生ベーコンを

* いっておくが語ることは大してない。気分のままに書き散らして、《そこ》になにかあるように見せる、おれからのプレゼントだ。いまは金がない。だから気が立ってる。無駄遣いをしたのは、きのうのおれ自身だ。だから胸くそがわるい。というわけでこいつを…

ディック・フランシスを読んだことがない

('07年「おかまやろう」改作) * あわやぶちこまれそうになった。──どこに?──留置場ではない、救済所でもない、失業者相談窓口でもない。おれのけつの穴へ、銃口でもなければ、パイプでもバイブでもないもの。骨のない、やわらくなったり、かたくなったり…

おれにだって死にたいときはあったし、うつろなときもある

頭に充電器をぶちこみたい気分だ。長篇小説はほとんど泥沼、入稿した端からまちがいが見つかる。けっきょく1万5千の損だ。それだけあれば椅子だって買えたというのに。きょうになってようやく最終稿。予算さえ赦せばもっと余裕のある文章をかけただろう。頁3…

愛についてのみじかく、そして淡いなにか

夜は若かった。かれらはそうでもなかった。車を走らせながら女たちを見た。酒壜をかたむけ、声をあげる。やがてひとりの女を口説いて連れ込んだ。かの女はなにもいわなかった。そのとき、ガラスのわれる音がした。なにかを毀したらしい。でも、その3人は気づ…

れもんの若い木々にかこまれ(短篇小説)

初秋だった。北部の田舎からでて、金が尽きてしまい、更生センターで寝てた。「ブルックリン最終出口」を読みながら。そこでは夕方の5時から朝の8時まで泊めてくれる。駅のすぐそばにあって、建物は小さいけど、心地よい清潔さがあった。労務者たちかあるい…

陳腐なる、救いようのないものについて

* たとえばわたしが24のとき、はじめての膵炎で入院していたときだ。病室のテレビで堀北真希のドラマ「イノセント・ラブ」の第1話をたまたま見た。田舎から不幸な理由があって堀北は上京し、ハウスキーパーの仕事に就くも、同僚の宮崎美子(だっけ?)にか…

そして遊戯は終わる

詩集「世界の果ての駅舎 詩群2014-2016」あとがき どうしてこんなにも警官が多いのか。やつらの車はわたしが坂を降るたびに、角を曲がるたびに、そして大通りで信号待ちをしてるときにも現れる。回転灯を光らせ、静かに。加納町交差点にいたマル暴は消えた。…

長篇小説、そして創作について断片集

* 3/28 小説、新たなエピソードを挿入。1頁増える。夜、スケッチを二本書く。 4/10 小説、加筆。そして終盤の内相を削る。再編輯。阪神震災を追加。実家の現在の外観も。外出、食器拭きを買い、パンツを買い、食料を少し。ノックビンを呑み、禁酒2日め。小…

短歌とオイル・サーディンについての論考

腹が減った。きょうから禁酒のためにノックビン散薬を呑んでる。「短歌研究」及び「角川短歌」、どちらも脱肛した。できあがったということだ。角川は題名以外すんなりといったが、研究は何度も駄目だしを喰らい、ようやく出来た頃には最初の主題はほとんど…

これは海難救助法ではありません

* 3/27 モノマネ鳥の正しい使い方 長篇小説は直してるあいだに220pを超えてしまった。頁数はすなわち予算だ。あとはまた校閲・校正だ。骨が折れる。02/07に完成したはずが、もう二ヶ月ちかく経ってる。noteに最終稿があるので興味あれば読んで欲しい。有料…

おまえらの顔なんざ見たくもない、でも愛してるんだ。

3/11 * 長篇小説はできた。けっきょくおれはコントロール・フリークなのだろう。ようやく気づいた。Vincent galloや伊丹十三とおなじだ。頁のすべてに拘った。表記、書体、レイアウト、改行、表紙などなどなど。こいつを出版社に送ってみるとしよう。だめだ…

詩を金に換えるということ、そのほか

詩を金に換えるということ わたしの理想をいえば、文藝投稿サイトにも投げ銭や書き手支援のシステムがあったらいいとおもってる。中国ではすでにあるらしいが、日本に蔓延ってる潔癖症的同調主義がそれを赦さないだろう。こいつを黙殺し、破壊しながらやるし…

「土のなかのぼく、土のなかのまぼろし(仮題)」没歌篇2018

過日、森忠明先生へ二篇の短歌を送ったのだが一偏ぜんぶ没になってしまった。というわけでこの行き場のない歌をここに残しておこう。 「土のなかのぼく、土のなかのまぼろし(仮題)」──短歌研究新人賞のための歌篇 わが帰途を見失えりただひとりゆくなら黄…

きらわれもの

●きらわれることについて そのときその場所でいちばんの女に惚れてきた。きれいな女どもはわたしに腹を立てていなくなった。男たちもまたわたしに嫌気を差して去っていった。数年まえのことだ。わたしはフェイスブック上で、自身の怒りと恋情をさらけだして…

政治

球根を赦すまじや花という禍のために野は濁れり ぼくはほとんど政治や歴史を手放して来た。それ自体組織ではないかとおもった。新聞はあいかわず見出しとしショットのレイアウトの産物であっても、思考の産物ではない。いかにかれらが考えてるかをかたちにし…