みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

the fear feeling of middle age [so exit]

 

きのうからきょうに及ぶ膨大な挫折

そしてよりどころない中年の危機

恐怖とともにステップを踏み、

そして転落するなにかが

おれのなかで走る

きょうも在宅作業をやり終えた

このところはずっと楽器の録音で、

来月には市内の作業所が集まってイヴェントをやる

おれはガットギターで弾き語りだ、

きのうもきょうも『野焼き』という曲に悩まされる

ピッキングは不安定、そして声も不安定だった

それでもようやくミキシングをやって、

きょうで霜月も終わり

長い夢のなかで、なにかが弾け飛んだ

それがじぶんの顔だったかも知れずにずっとさ迷いつづける

この技法の終着点を教えてくれ

たったいま子供たちが泣きわめく、

いやいやをつづける子供、

言葉にならない声で存在を突きつける、

やがて車で去っていった

ひとから歌論を受け取った

ひとから来歴を受け取った

あらゆる孤立のなかで、もっともさもしいおれ

やがて離陸する夢にむかい、

おれの汚れた指が雲を描くとき、

中年男の脱出の希望が、

儚く消え、

やがて残された両の手に

みどりいろの石が残される

ああ、こんなときのために花嫁を見つけるべきだった

愛を知らない眼のなかで、ふいにあなたを見るとき、

おれは死んだはずのもののなかで、

歩きながら立ち止まり、

見えないはずのあなたと、

次の企みにむかって、

少しばかり、

怖じ気づくんだ

そうとも、

あしたから師走

日用品を買いためて、

冬ごもりの支度をする。

それにしてもちかごろ、

アラートがいつも鳴りつづけている、

なぜだ?