2017-09-13 夏の定型詩 詩 短歌 真夏の死たとえばぼくの万華鏡いつもみたいにきみが視えない けものすらやさしい夜よみずからを苛みながらも果実は青い 森番のひとりのかげを手斧もてわかちつつある狩人のぼく まだ解けぬ方程式も夕暮れてきみのなまえのなかに眠れる 神殺むるときを経ながらぼくはまだ夕餉の支度できていません 俳句 ふなかげの淡さの陽炎午睡して 踏む浪や月のかたちに触るるまで 夏の夜に灯台守が泳ぎ着く 海見ては孤独のありか確かむる