*空想はイメージです。
とうとうわたくしも34歳と相成りました。最近はずっと小説にとっくんでます。けれども反文学を志しながらわたしのなかには映像ばかり。以前に映画監督ジム・ジャームッシュの《英文学を専攻していたが、書くものがどんどん映像的になっていった。そして映画科の願書を取りに行った》という一節をおもいだし、わたしもいまの作品が片づけばシナリオ書きに転向しようかとおもっています。小説はなにかと不経済な方法で、書き上げるまで時間も魂しいも使い切ってしまいます。その点、シナリオはつねにどこかで募集があっていい。寺山修司式にラジオに売り込むという手もある。
中篇「犬を裁け」改稿のためにはもっと広い視点がいる。種本をカミュの「異邦人」に変更。冒頭にあたらしい序章を入れる。小説のための要素を再考すること。「群像」新人賞用に「ソクラテスというポン引き(あるいは「女衒としてのソクラテス」)」というのを考えている。その美しさから女衒に狙われる歌手志望の女と通称ソクラテスと呼ばれる老ポン引きの話し。女がショービズで勝ち上がるなか、ソクラテスは哲学を懐き、明晰になっていくも零落の一途。しかし、これはシナリオ向きかも知れない。ラストは海辺、過古の醜聞を暴かれた女歌手と、老人が手をとって波へ消えていく。でも死ねない。死は解決ではないから。
長篇はなんども加筆と削除のくり返し。今月中が締め切り。未練はあるが予算とレイアウトの都合上238頁を厳守しながら改稿するのは疲れる。ネットで出遭った女との会見とか、書き足りない挿話はあるものの、どれもがぶつ切れで橋渡しのやりようがない。頁が足りない。ここはあきらめてまずは採用されることだ。
あと、もうじき電話を復活できそうです。遅くとも来月初めにはなんとかなるかも知れません。空腹と蝿に耐えながらきょうは読書の日です。ドーキンス「神という妄想」という無神論の本を読んでます。
では失敬
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