みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

歌とギターと鰥夫の生活


初恋の嵐 Untitled

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 ボイス・トレーニングに通ってる。まだ2回めだ。半年をほどつづけて効果がなかったらやめようとおもってる。来年中にガット・ギターのレッスンにもいこうともおもってる。歌は、自習のための本と、ウルトラボイスという発声矯正の器具も買った。なぜいまさらになってこんなことをしてるのか、じぶんでも怪しい。もっと早く取りかかるべき課題だったともおもう。せめて'15年にはとか、そんなことを考えてしまう。でも、生活はずっと乱れてたし、おれの頭はずっとイカレてた。なんとか、正気を取りもどしたのが去年だ。もし去年からやってたら、いまごろどんなものになってただろうともおもう。でも、それはそれまでのことでしかない。いまを生きるべく、目的を持つことがおれにできることだ。音楽――それは遠くからやって来て、おれの首根っこを押さえつけるもの。そしてまったく知らないところへ抛りだしてしまうもの。ともかく来年の5月までは熱量を持って、歌とギターをやりたい。それで進展があるのなら、さらに半年つづけてみる。それだけだ。もちろん、この疫病流行期に在って、すべてのことはたやすくない。ライブに立つことはむつかしいし、それによって修練を積むということも、なおむつかしい。いったい、いつになったら、このトンネルを抜けるのか、いったい、なぜいままでやって来なかったのか。おれは長いあいだ、肥満に悩んでたし、アルコールにも悩んでた。ひとに会うというところから、すでに脱落気味だったし、港湾労働のなかで、じぶんを高めることなんか、とても考えられたものじゃなかった。ようやく「現在」が到着したというわけだ。
 悪あがきかも知れないとおもうことも多い。「おれに音楽なんて」ともおもうことがある。それでも来年の5月までにどれほどのものになれるのかに期待を賭けてる。どう歌が唱え、10年やっても上達しなかったギターがどう変わるか。ひとまえでわるくないものを披露できるようになりたい。もし、そうなったらスタジオでレコーディングしたい。まあ、夢を醒ますには早いほうがいいだろうし、じぶんが最低品だと見限るにはそれなりの現実が要るだろうって話だ。もう最初のデモを録ってから6年になる。それにおれは40手前になってしまった。時間も可能性も少ない。そのなかでできることをできるかぎりやって終わりにしたい。きょうは¥15,000を郵便貯金に突っ込んだ。LAGのガットギターを買うための積み立てだ。ebayで¥30,000になってるアレだ。アレを手に入れるんだ。
 きのうは初恋の嵐「Untitled」を唱った。サビの高音がでない。なんどか、おなじ音程がだせたものの、つづかなかった。再現できなかった。しばらくはこの曲をやるだろう。月¥10,000、払って。

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PROIDEA プロイデア ウタエット ウルトラボイス

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Untitled

Untitled

  • アーティスト:初恋の嵐
  • 発売日: 2006/05/17
  • メディア: CD