みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

discard man

 

 希望的に見えても、
 それは見せかけ
 そのじつ、うらがえして、
 たくしあげた、生地の、
 膚のような、裏地
 もういちどと、
 求めて、
 53を4に喩え、
 2時を洗にくわえて、
 なお、ひらくのはきみ
 なお、閉じるのはおれ
 ひたいのうしろに気をつけて奔る、
 機体のあたまに気をつけて跨がる、
 すべてが黄身色の髪のなかにつつまれ、
 すべてが繋船のつながりに搦まれ、
 やがてうつろになった水禽の檻に
 みずいろと名づけられた犬が
 ぼくを呼ぶような気がしてるんだ
 黄葉の道を歩く子供たちの声

 希望的に見えてた、
 あなたのことが
 すべて、望みのなかにあったように
 ひらき、そして閉じる円環のつむじにさえ、
 驚いたり、手放したりもした
 咎のような、裂けめかから、
 ゆっくりとしたたる、
 音楽、
 苺、
 ベーコンエッグ、
 ぜんぶスクランブルして、
 ぶちまけて、
 咬む
 きょうはなにもできない
 充ち足ることを厭いて、
 荒れ野をゆく群れたちのように、
 危機に純心してほむらをかかげたい
 もしいまだ希望的に見られるのならば、