みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

2020-03-22から1日間の記事一覧

冬のさまよい《今月の歌篇》

* わが冬の細雪さえ遠ざかる2月の真午手のひらに落つ あかぐろき鯨肉のごとコンテナの一台過ぎて暮れる冬の日 だれもないひざかりにただ忘れられ真っ赤な靴のヒールが黒い 凪を待つ労務者一同繋船のゆらぎに酔いどれているばかり 夜露照らされて窓いっぱい…