みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

real gone

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 ひとたび花に臥す
 すれば自身の姿さえも
 見えなくなる
 ほんとうになくなった

 遠路の果てで
 じぶんを見失う男
 かつてはなまえがあったはずの、男

 ほら、プールサイドを歩いて、
 他者たちのかげを数えてるやつがいる
 もしできるのなら、
 そいつを突き落としたい

 かげになまえのあった時代から、
 遠くはなれてしまい、
 いまでは鳥のかげすらも、
 人間になってしまう

 深夜、
 再放送の特撮ヒーローものを観ながら、
 アルコールのかわりに炭酸水を呑む

 緑色の仮面が
 廊下に飾られたまんま、
 埃をかぶってる

 「父さん、
  ぼくはあなたを殺したい」

 ジムの歌声が聴きたくなる
 花にひれ臥してさ。