みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

新年の眼

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 もはや愛しみもない
 ところで、
 立っている
 わけにもいかず、
 歩く

 そいつは、
 転落の、
 技法ですら
 ない

 声のないほうまでずっと、
 ずっと進みつづける
 のは亡霊の、
 流儀か

 ボルネオが呼び、
 神戸が答える
 までもなく、
 
 道は
 冷たい

 空き地の盛り土を眺め、
 咳き、
 唾を嘔く
 
 かわいそうな子供靴が、
 駅へとつづく小径で、
 所在なく、
 厭いて、
 転がってる

 救急車が通り過ぎた
 まだ、
 5日だというのに
 新年の眼は秋を求め、迫る、