2020-01-05 新年の眼 詩 もはや愛しみもない ところで、 立っている わけにもいかず、 歩く そいつは、 転落の、 技法ですら ない 声のないほうまでずっと、 ずっと進みつづける のは亡霊の、 流儀か ボルネオが呼び、 神戸が答える までもなく、 道は 冷たい 空き地の盛り土を眺め、 咳き、 唾を嘔く かわいそうな子供靴が、 駅へとつづく小径で、 所在なく、 厭いて、 転がってる 救急車が通り過ぎた まだ、 5日だというのに 新年の眼は秋を求め、迫る、