みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

バナナな日

* ニュースレター廃止に寄せて * おれの書くものをどれだけの人間が好んで読むのかはわからない。おれのなにがもっとも受け入れられるのかも、あいかわらず、よくわかってない。ニュースレターはやめてしまった。登録者は14人だけど、開封率がわるい。たっ…

ぼくの足は冷え切ってる(今月の歌篇)

* みずからを蔑してばかり遠ざかる町がらすのなかのかのひと ためらいもなくてぼくは呼びかける朱雀の翔る春の前触れ 鯨雲ひととき首垂れながら髪掻き毟る淡い午后の陽 月影のまたも滴る零時過ぎスケートボード横転する わるぎのないいたずらなまなざしにさ…

#蝗のような新鮮な気分

* ナンバーガールが再結成ツアーということで、なんとか大阪公演にいきたい。リアルタイムではライブなどいかなかったし、そうでなくともおれはライブにいかない人種だった。エレカシ、イースタン、ファウル、宙ブラリ、キングブラザーズにはいった。なんと…

第2詩集「38wの紙片[second edition]」、無料公開

'14年にモノクロ印刷にて出版し、その後'17年に再編集してカラー化、再刊した詩集「38wの紙片[second edition]」を公開します。撰と序文は森忠明、写真・デザインは著者です。 38wの紙片.pdf - Google ドライブ 表紙 ふるえ ふるえをとめてはいけない とめ…

詩集「終夜営業|Open 24 hours|発送受付(2012)」、無料公開

終夜営業 | Open 24 hours |発送受付 作者: 中田満帆 出版社/メーカー: a missing person's press 発売日: 2017/06/10 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る '12年に自主制作した第1詩集「終夜営業|Open 24 hours|発送受付」の普及版をドライ…

ペヤングに喝采!(詩の断片)

* うらがえるほど翅をひろげて 君が代みたいにジャンプ! 顔面のなかで いっぱいになる河 喃語しても 愉しくなれず 犬を呵る 夕映えのなかでそっと複葉機が降りて パイロットの特殊分光器がいま おまえの手で砕かれる * ガソリンに濡れた髪よ ガソリンに濡…

経験 [2016/01]

わがうちを去るものかつて分かちえし光りのいくたすでになかりき 指伝うしずくよもはや昔しなる出会いのときを忘れたましめ 過古のひとばかりを追いしわれはいま忘れられゆくひととなりたし かのひとにうずきはやまずひとひらの手紙の一語かきそんじたり 救…

夢と雨の日曜日 [2018/06]

* 老木のごとき時間を過したる夕暮れまえのぼくのためらい きみをまだ好きだといいてかりそめの証しを立てぬ流木の幹 涙という一語のために濡れながら驟雨の駅舎見あげるばかり いっぽんの釘打ちひとりさむざむと弟だったころをおもいぬ 薪をわる手斧のひと…

放浪詩篇の夜 [2018/05]

* ときとしてきみのなまえを口遊む葡萄の果肉干乾びるなか 汗の染む放浪詩篇かのひとの跡へむかってうち棄てたりし 屠らるる敗馬のうちの光りたれまなこの奥の少年のぼく 唇に注がれたりぬ午后の陽のまれなる色のきみのまなざし 立ちどまる猫や光りの一滴を…

手師の惜別 [2018/04]

* 河縁の春のよすがも綻びて一銭五厘の娘となりぬ 火を燈し六角星のぬばたまに攫われていくパレスチナかな 日本語の律いっせいに狂いたる夏の匂いの向日葵畑 雲射抜く機体を見あげ一滴の汗する望郷詩篇の書 更ける夜の公衆電話一頭の鯨夢見ん声また声 流民…

主題歌(2015)

「広告募集」の看板がつづく田舎道 起伏の激しさに咽を焦がしながら かつて父の自動車で走り回った いまでもあのあたりを歩けばおもいだす いとしいひとたち、 あるいはいとしかったものたちをおもいだす それは一九八四年のピープ・ショウ あるいは二〇一五…

天使の渾名

* 神に似し虹鱒捌くはらわたに出産以前のかがやきばかり 生田川上流に秋を読みただ雨を聴く水に宿れる永久ということ 校庭の白樫の木老いたれてもはやだれもぼくを呼ばない それでもまだ青年の日を悔やんでる、眼つむれば無人の回転木馬 北にむかって濁れる…

われのリリオム

* リリオム ならず者のところへもくるか? もし愛したら──(モルナール「リリオム」) * 天籟を授かりしかなゆかこという少女愛しし十二のぼくは 裏庭を濡らす霧雨にすらかのひとのかげを重ねたりにけり 初恋に死すことならず三叉路の真んなかにただネオン…

愛が、愛がわれわれをひきはなす(今月の歌篇)

* とっぷりと暮れるときには会えていたころよものみな遠ざかるなか あれがただ青麦みたいに見えるからふりかざされるまえに答える 沈黙に守られながらいたいといいてももろびとのやかましさ 光り降る二月の夜だってことを抱きながらふるえるわれよ 若かりし…

たぶん永久に

濡れた、 さいごの花束も、 ふりあげられた拳も、 ぜんぶがぜんぶ、 水によって引きずりだされてしまい、 いまやそれがなんであったかを識るのはむつかしい 海のむこうがわで大きく彎曲した虹鱒がクリークにむかって艪を漕ぐ それでも壊れた、 はじめてのほ…

定時制時代の卒業文集より

「告げる」平成15年生活体験文集「水脈」より/3年 中田満帆 エフトゥシェンコは「早すぎる自叙伝」のなかで、「詩人の自叙伝、それは彼の詩作品を言う。残りは註釈に過ぎない」と書いた、──らしい。”じぶんは詩人”と名乗るつもりはまったくないが、それに…

断食芸人の日記帖2019/Jan

01/01 さんざん眠って2時過ぎに外出。パッチ代わりにコンプレッションを着る。3時になって出屋敷。裏庭に足場をつくるところまでやる。そしてまた父の吝嗇自慢を聞かされる。ほとんどおなじ話の繰り返しだ。なんとも無残な気分にさせられる。次は4日だ。帰途…

蒸発旅日記

* テニスンの詩篇も燃ゆる丘の火に飛び込まざるを嘆き零るる 三日月ややなぎのかげに眠る子のひたいの白き照らすばかりか 外套のボタン喪う日も暮れるいったいぼくがなにをしたんだ 砂糖菓子降る町ありや陸橋を過ぐときにふと考えている いっぽんの藁もて聖…

神がふるい世界にもどってきて

おれには堪え性というものがない。いまの気分じゃ借りてきた稲垣足穂も読めそうにない。おれはspotifyで音楽を聴きながら、こいつに取りかかる。気分はよろしくない。金が尽き、兵糧もわずかななかで、じぶんの魂しいとやらの臭いを嗅いでいる。こいつがかわ…

シングル「kaze-bungaku」発売に寄せて

今週からシングル盤「kaze-bungaku / mitzho nakata 5 demo tracks」を販売開始しました。紙ジャケット、全5+隠しトラック、45分、¥1500+送料です。 30部限定です。購入希望の方は、mitzho84@gmail.com 、もしくはお電話ください。080-5780-6831 。音源の一…

新年の手紙(2019)

セイコさんから本の返しにとクッキーを戴く ぼくはかの女に瀬沼孝彰を貸したんだ かの女とはあそこ──文藝投稿サイトで知り合って8年になる そしてオノウエからは年賀状 曰く自転車事故で頭を撲ってしまったという かの女がかつての同級生で、 いまは雅楽師──…

好きなもの(2004) 

昼より 夜が 愛するより 恋することが なめるよりかみ砕くことが カタカナよりひらがなが 降りる駅よりずっと先にある降りない駅の方が 関西弁より東北弁が 太宰治より織田作之助が 文芸よりもアクション映画が 渡哲也より小林旭が 小林旭よりが宍戸錠が 吉…

シングル「kaze-bungaku」、ジャケット・歌詞カード制作

あした、入稿予定の「kaze-bungaku」のジャケット、歌詞カードです。歌詞カードは1度印刷して文字の具合を見ます。読みずらければ却下です。 ジャケット 歌詞カード 歌詞カード2

断食藝人の日記帖2018/Dec

12/01 最近寝起きがよろしくない。起きてみれば9時ちょうどだった。眠いし、頭が重い。ついに12月。年の瀬にたどり着いてしまった。茹で卵を喰らう。きょうは10時半に外出、大安亭と炊きだしの予定。ひきつづき短歌を詠み、ギターを弾く。森先生へ手紙を書く…

うまくやりおおせればいい

soundcloud.com www.youtube.com 「うまくやりおおせればいい」 1) 岐路を過ぎて いまだ いまだ運べない自身 不退転 遠く 遠く 遠く だれも いやしない できることなら いま できることなど ない できることなら 告げたい もしも瞞したければ 声をかけてくれ…

年賀状なるものを久しぶりにつくった

もうじき今年も終わりというわけで、年賀状を20年ぶりぐらいに自作した。上の猪はかつての同級生に送り、下は森忠明先生に送る。スキャンした画像ではわかりづらいけれど、表面に銀の岩彩を用い、きらきらと光るようにした。

おれのノート/来年の予定とともに

* デモ音源の録音は終わった。全5曲。あとはCDの原盤とパッケージづくり。たぶん来年になるだろう。音源は30枚ほどつくって、半分を売り、もう半分をオーディションに送ることにした。ベルウッドか、フォーライフあたりがいいなとおもってる。来年、まずは…

断食藝人の日記帖2018/NOV

画像は画像です。 11/01 朝、ドトールにて朝餉。チキン・カポターナとアイスティー。楽器屋にてあのギターを取りにいくも「ない」といわれる。型番も品番も不明らしい。悩んでいるとややあって店員があのギターを持って来る。値段が高くなっている。頭金とし…

縁日の世界

ennimichi no sekai(A world of the fair) by Mitzho Nakata | Free Listening on SoundCloud 「縁日の世界」 水際に谺する、花いちもんめ 流しそこねた、おもいでがひとつ ぼくは歳をとる、できそこないのまま 林檎飴を、まだ食べたこともない まちがった回…

kaze-bungaku

ボーカルにも演奏にも不満はあるが、とりあえずミックスして公開です。 soundcloud.com kaze-bungaku / 中田満帆 - YouTube 「kaze-bungaku」 悪態の果て みずからを抱き 黙りこくって 見送った車窓 見知らぬ背中 降り立った駅が 遠くかのひとの おもざしを…