みずから書き、みずから滅ぶってこと。

中田満帆 / a missing person's press による活動報告

黙する、まなざし

黙する、まなざし またたきの天体 おきざられた観覧車が、 さまようぼくを照らす夜 かわるがわる、 飛びかかる過去やらきみやら、 流動体みたいなスカーフ、 色のないスコール、 交わって。 おはようございます、 はじめまして、 ぼくはうれしい、 どうぞよ…

夏の定型詩

短歌 真夏の死たとえばぼくの万華鏡いつもみたいにきみが視えない けものすらやさしい夜よみずからを苛みながらも果実は青い 森番のひとりのかげを手斧もてわかちつつある狩人のぼく まだ解けぬ方程式も夕暮れてきみのなまえのなかに眠れる 神殺むるときを経…

ニューオーリンズ

ニューオーリンズの日々についてブコウスキーは語りたがらない あるいは語るべきものがあまりないのか 5セントの棒つきキャンディを嘗め 空腹を抱え 書くためだけの時間を求める あるいは子供たちに追われて、 酒屋のなかへと逃げ込む 果たしてすべてはおも…

ダン・ファンテ「天使はポケットに何も持っていない」1998年

ダン・ファンテ「天使はポケットに何も持っていない」1998年 Dan Fante - "Chump Change" Sun dog Press '1998 天使はポケットに何も持っていない (Modern&Classic) 作者: ダン・ファンテ,中川五郎 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2004/07/21 メディ…

愛と人道の裏側で

だまされた気分はいかがですか?──山下晴代氏へ http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=331209&filter=cat&from=menu_c.php 「大衆の天賦の才」という詩でハンク・ブコウスキーがいっているように《憎しみにもっとも長けているのは愛を説くもの》というわけ…

チャールズ・ブコウスキー「勝手に生きろ!」1975年

チャールズ・ブコウスキー「勝手に生きろ!」河出文庫Charles bukowski "factotum" Black Sparrow Press 1975 勝手に生きろ! (河出文庫) 作者: チャールズブコウスキー,Charles Bukowski,都甲幸治 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2007/07/01 メディ…

夏の諍い──山下晴代氏とのいざこざ

もうじき引っ越しだ。あとは引っ越し業者を決めるだけ。もうじき業者来るまえ、この文章をやっつけてしまおう。4万5千の物件から3万9千の物件へ。これから書くことは気持ちのいいものじゃない。大した意味もない。ただおれの靴についた虫かなんかについて言…

チャールズ・ブコウスキー「パルプ」1994年

チャールズ・ブコウスキー「パルプ」新潮文庫(旧版)・ちくま文庫Charles bukowski "pulp" 1994 Pulp 作者: Charles Bukowski 出版社/メーカー: HarperCollins e-books 発売日: 2009/03/17 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る パルプ 作者: チャ…

かつての、かつての、

from a jack-off machine#05[end] あたらしいものが書けないとき、かつてのものを読み返す。どれもこれもひどい。たしかにぼくの書くものも、内面も、暮らしぶりも、過古よりはずっとよくなってる。おととしよりも去年、きのうよりもきょうというぐあいで、…

33回転/半生タイプ

○ きょうでおまえは33歳だと、神がほざきやった。どうりでおれはふんづまってるわけだった。通りは穏やかで、どこまでいっても夜だらけだ。なにをやるか、なにを書くか、まったく定まらない日がつづいてる。引っ越しはできなかった。もう1ヶ月早くうごいてれ…

光りに焼かれつづける、うち棄てられた冷蔵庫のブルーズ

八月のこと。ちいさな建屋の、自動車修理解体工場のまえ、うづたかくされたもののあいまをぬうようにしてかれは冷やされた緑の、その露をなめてる。とにかく舌が乾いた。うしろになにかが立ってる。ふるい冷蔵庫で、あけはなたれたとびらをむこうにふるい、…

旅路は美しく、旅人は善良だというのに

○ カウンター席に座って、横の止まり木を見る。小さな紙切れが名札のように貼ってあった。たしか、こんなふうなことが書かれてあったとおもう。――ふたりの少年がやってきて、おれのことで妹をつかまえていった。だからでていく。すぐに戻る。酒は置いておい…

清順が死んだあとに

映画音楽というものはおそらく 残り香に過ぎない フィルムにしたっていつかは滅びて 棄てられる 多くのひとの夢は わたし自身の夢と拮抗し、 またちがった現実と入れ替わって、 まざりあうだろう だからなにも悔やむ必要はないんだよ いっときの愉楽のために…

個展について

中田満帆第2回個展「旅路は美しく、旅人は善良だというのに──スイサイとシャシン(仮題)」 場所:「bucato cafe」神戸市中央区栄町通3-6-17 2F 期間:5/16-30 飲食店のつき、オーダー必須

恋がしたい──ぞく・おれというペスト

*** ジョン・ルーリーはおれを赦してくれたようだった。だったらどうだって?──もういい。駄べりの好きな、口の巧いひとびとがなんとも目障りになり、おれはまたひとつのゲームから降りることになった。もちろん多くのものと袂別しなければならない。どこか…

おれというペスト──蛮族の雄叫び

*** おとついは火曜日で可燃ごみの日、もちろんそいつも忘れ、いっぱいになった袋が玄関に転がってる。医者にいきそびれ、痛みと不安のなか、太陽は元気だ。寒さも全裸でなれば気にすることもない。わたしは老い耄れてしまうばかりだ。ようやくきのうになっ…

馬は美し、ひとは醜し

korekara-doh-suruno? / [2012] *** このまえは自身の来歴やおもいについて料理のレピシを交えながら語ってみた。きょうはそのつづきを書くとしよう。どこにも求められてない文章を書くというわけだ。 それでもこいつは長篇小説のための訓練みたいなものだと…

茹で蛙の梅肉ソース和え──blogの趣旨に代えて

路上 / in a road of haginocya-ya [2011] *** いまは自伝的長篇を考えてる。でもなかなか体験と自己を引っ剥がすのは楽じゃないぜ。短篇集と並行しながら、作業中だ。まずは独白の初稿を書き、次に場所と行為の第2稿を、3つめになにがあるか、という具合だ…